〒065-0033 札幌市東区北33条東14丁目6-1 ドムス33 302
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会社を立ち上げたら何をすればいいのでしょう?
当然得意分野での起業ですから売上を上げるための努力をしますよね。
売上を上げる、そして利益を上げる・・
ところが法人(会社)の場合、決算が来たら申告書を提出しなければなりませ
ん。
「そんなことは分かっているよ」と思われるかもしれませんが、会社をスタート
させた時点でしておかなければならないこと、決めておかなければならないこと
がいくつかありますし、ご自分で申告ができるのかどうかを早い時点で見極めて
おかなければなりません。
この判断が遅れると・・・たぶん損をします。
そして場合によっては多額の税金を払わなければなりません。
個人で事業をしていた時には何とかなった確定申告も、法人の申告は大きく事情
が異なります。
申告期限が迫ってからあわてても、どうにかなるというものではありませんし、
たとえ申告書が間に合ったとしても、思わぬ税金が発生したりします。
そうならないように、まず「何をしなければならないか?」「何を決めなければ
ならないか?」を確認していきたいと思います。
会社を作ろうと考えたら、まず事前に事業計画を立てましょう。
売上はいくら見込めるのか?家賃はどのくらい?通信費、光熱費、設備や備品に
いくらくらいかかるのか?それらを数字にしていきましょう。
このときに気をつければならないことは、「希望」で数字を作らないこと。
売上高の見込額も「1日の売上高がいくらで、月に何日稼働して・・」という単
純な計算ではなく、できるだけ具体的にそして緻密に。
たとえば飲食店であれば、商品構成、お値段、原価計算などを計算しておけばお
客様1人あたりの標準的な売上高の設定、これにかかるコストなども計算するこ
とができると思います。
あとはお店のローケーション、テーブルとイスの数、広告宣伝の方法とそこから
予想される成果なども考えておけば「希望」から「現実」の数字に近づくのでは
ないでしょうか。
経費についても同じこと。
実際がどうかはわからないにしても、なるべく現実に近い数字を探し出す努力が
必要だと思います。
そして確実に言えることは、予想より経費は膨らむということ・・このあたりも
計画に入れておくことが必要です。
一番大事なことは、「ご自分の給与をいくらにするか?」を決めておくこと。
このことについては後述いたします。
従前の事業を法人化するのであれば事業計画は難しくはないでしょうが、まった
くのゼロからのスタートであれば、広告などの具体的な集客方法なども考えなけ
ればなりませんし、商売が軌道に乗るまでの運転資金なども必要になってきま
す。
不特定多数の一般客相手の商売ならば、最低3〜6ヵ月程度の運転資金が必要
だと思います。
開業資金の借入れも選択肢の一つにはなりますが、事業計画や経験が要求され
たり、運転資金を持っていなければならなかったりと、一般の借入より条件は厳
しくなります。
いずれにしても資金は少ないより多いに越したことはありません。
開業したとたん「お金がなくなった」ということだけは避けなければなりませ
ん。
せっかくの起業は・・すべて無駄になります。
事業計画の段階で利益が出ないようでしたら、あるいは資金が足りなくなるよう
でしたら、この時点で今回の起業はあきらめましょう。
行き当たりばったりで事業の成功はあり得ません。
私も仕事として事業計画を作成することがあります。
具体的な数字を作っていく上で、必ずその数字の根拠も作ります。
なぜ売上げがこの金額なのか?
なぜ原価がこれだけかかるのか?
こういうことを考えていくうちにいろいろな「気づき」があります。
たとえば、客層としてのターゲットはこういう人たちになるだろうから、広告の
方法はこういう方法にしたほうがいいな、とか。
事業計画は自分が考えていなかったことを気付かせてくれたり、アイディアが浮
かんだり思わぬ効果があるものです。
専門家を使うかどうかは別にして、ぜひご自分の夢を事前に形にしてみてくださ
い。
それで必ず成功するとは言いませんが、リスクは確実に減るはずです。
ここからが本題です。
会社を設立したら売上を上げるための営業をするわけですが・・
それは正しい選択なのですが、同時にいろいろな届出もしなければなりません。
社会保険に加入するならその届け出をしなければなりませんし、従業員がいるの
なら労働基準監督署や職業安定所への届出も必要になります。
税理士の立場から法人にかかる各種届出をあげると、
①法人設立届出書(税務署・都道府県・市区町村)
②青色申告の承認申請書(税務署)
③給与支払事務所等の開設届出書(税務署)
特に②の届出については法人設立後3ヶ月以内という期間の定めがありますので
注意が必要ですし、これを出すか出さないかによって結果(税金)が大きく変わ
る可能性がありますので注意が必要です。
ではなぜ「青色申告の承認申請書」の届出が大事なのでしょう?
青色申告の特典はいくつかありますが、大きなメリットについて説明します。
1番大きなメリットは欠損金が翌期に繰り越されること。
つまり当期に100万円の欠損を出したら、次の期に利益が100万円でても税
金はかかりません・・単純すぎる話で恐縮です。
もう一つのメリットは、特例のほとんどは青色申告を要件としていること。
例えば少額減価償却資産の特例という制度があります。
30万円未満の固定資産を平成22年3月31日までに購入した場合には、一括
で費用にすることができるのも青色申告の特典です。
制度上は大きな特典と言えるでしょう。
(現在この特例は適用期限が延長されています)
先に述べた欠損金の繰り越しですが・・
設立1期目はとかく経費がかかるため、欠損金(つまり赤字です)の発生する確
率も高くなります。
紙(青色承認申請書)を1枚出すか出さないかで、結果(税金)が大きく変わる
青色申告の代表的な効果です。
経理事務・・なんて地味な響きでしょう。
野球でいえば守備みたいなものでしょうか。
攻めるだけでは勝負に勝てませんね。
どうしても後手にまわってしまう経理ですが、これはある程度の常識があれば
「何とかなる部分」ですので、できるだけ早めに取り組みましょう。
まずは1冊経理の本を買いましょう。
「初めての簿記」でも「やさしい経理」でも何でもいいです。
タイトルは違っても中身は同じはずですから、間違っても2冊はいりません。
そして、わかってもわからなくても・・とにかく読んでみる。
次にヨドバシかビッグカメラに行って経理ソフトを買いましょう。
一番安いのは「価格.com」。
リーズナブルなものは「弥生会計スタンダード」、まちがってもプロフェ
ッショナルは買わないこと・・この時点であなたの会社はこのレベルにはありま
せん。
パソコンにインストールしたら、わかってもわからなくてもとにかく使ってみ
る。
使ってみてわからなかったら・・そこでマニュアルを読む。
パソコンが使えなかったら・・このサイト見れないですよね。
もし、パソコンが使えないにもかかわらずこれを見たとしたら(ありえないと思
うけれど)、そして経理の知識がないとしたら・・その時は経理の本も経理ソフ
トも買わないでまっすぐ税理士のところに行って相談してください。
でなければ、青色はあきらめてください。
・・ムリ。
で、これらのことを3ヶ月以内にトライして・・無理だったら速攻で税理士のと
ころに行きましょう。
それ以上そこに時間をかけるのならば、この部分は税理士に任せて、ご自身は
売上を上げることに時間を割きましょう。
間違いなくそのほうが会社は儲かります。
事業計画のところで「ご自分の給与を決めること」が大事だと書きましたが、そ
れはなぜでしょう?
ご自分の給与=「役員給与」といいますが、これは一番最初に決めておかなけれ
ばなりません。
そして、一度決めた給与は期中で変更することができません。
途中で思ったより利益が出そうだから給与を増額する、あるいは賞与を出す・・
これらは経費として認められません。
特にサービス業などの業種は、経費も比較的限定されるため役員給与の金額設定
はとても重要性の高いものとなります。
話は少しそれますが・・
経営経験の浅い方は「利益」というものを金銭でとらえる傾向があります。
「儲かっていない」という感覚は、「手元にお金がないから」という事実に基づ
く認識であったりすることがしばしばあります。
ところが、いざ決算をしてみると売掛金という資産があったり、固定資産や前払
費用を費用に計上していたりということはままあるものです。
いくら税理士でもこの時点でできることはあまりありません。
決算を過ぎてから税理士のところに行く場合、期限内に申告書を出すということ
を除き過度な期待はしないほうがいいかもしれません。
いずれにしても、最後になって「もう少し給与を高めに設定しておけば・・」と
いうことは、実はよくある話なのです。
それと、会社設立後社会保険に加入する場合、当然その時点で給与が決まって
いなければなりません。
給与の金額を保留にして社会保険はかけられませんので、やはり最初に決めてお
きましょ うね。
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札幌市東区の税理士事務所です。
決算や申告だけでなく、経営者の方がご自分の事業に専念できるように、また「困った時」「迷った時」にお力になりたいと思います。
「そこから先」をご一緒に考えていきたいと思います。
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